逮捕と有罪の違い:刑事事件は逮捕しなくても罪に問える。

逮捕と事件解決の違いを知っていますか?

刑事ドラマなどでは事件で犯人が分かるとすぐに手錠をかけて捕まえます。
そのため、刑事事件の解決とは逮捕することだと勘違いしている人が少なくありません。
それは現実でも同じであり、ニュースでも事件が起きても容疑者が捕まった途端にまるで全てが解決したような雰囲気となってニュースにも取り上げられなくなります。
しかし、法的には何ら解決していません。

裁判の基本は「疑わしきは罰せず」

というのも、罪が決まるのは裁判で有罪判決が出たときだからです。
それまでは罪を犯しているのが分かっていても「疑わしきは罰せず」となります。
罪が確定していないに、一般人が罪を裁こうとするのは私刑であり犯罪なのです。

一般人でも逮捕は可能です

では、逮捕できるのは警察だけかと言うとそうでもありません。
たとえば、現行犯ならば裁判所の令状なしでも犯人を捕まえることは可能となります。
実際に目の前で犯罪が行われているため冤罪になる可能性が極めて低いからです。
またギャングやチンピラ、暴力者を取り押さえることで自分や周囲の人々の身を守るためにも必要な処置だと言われています。

判決までは推定無罪が原則

もちろん、現行犯で捕まえたとしても、裁判で有罪判決が下るまでは推定無罪となります。
また、国会議員は国会が開かれている間は捕まることがない不逮捕特権がありますが、これも国会議員を院外で現行犯で捕まえることが可能です。
そもそも、このような特権を与えているのは、政権に批判する議員を政治犯として拘束されないようにするためです。
たとえ捕まえられなくても、時効は停止しており、国会が閉じたときに起訴されます。
このように刑事事件では捕まえなければいけないと思われがちですが、それはあくまで警察の視点であって、社会的には捕まえなくても犯罪者を罪に問うことは往々にしてあることです。